機械設備・建設機械・車両を担保に借りる。動産担保融資の対象と評価
製造業の工作機械、建設業の重機、運送業の車両は、会社の資産の中で最も大きな金額を占めることが多い一方、融資の担保としてはあまり使われてきませんでした。動産担保融資(ABL)では、こうした設備を担保に借入ができます。
担保にできる設備の条件
貸し手が担保として受け入れやすいのは、次の条件を満たす設備です。
- 所有権が借り手にあること(リース物件や割賦で所有権が移っていないものは対象外になりやすい)
- 中古市場があり、処分価格の見積もりが立つこと
- 個体を特定できること(型番、製造番号、設置場所)
- 既に他の担保に入っていないこと
汎用の工作機械や建設機械、トラックなどは中古市場が成立しているため評価しやすく、特注の生産設備や一体で据え付けられたプラントは評価が難しいとされます。
動産譲渡登記で担保の権利を公示する
不動産の抵当権のように登記簿で権利関係を公示できるよう、動産には法務省の動産譲渡登記制度があります。貸し手はこの登記によって第三者に担保の権利を主張でき、借り手は設備を使い続けながら借入ができます。設備を貸し手に引き渡す必要はありません。
評価と掛け目
設備の担保価値は、帳簿上の簿価ではなく、処分したときの想定価格をもとに見られます。貸し手は動産評価を専門とする会社に査定を委託することがあり、評価額に掛け目をかけた金額が融資額の目安になります。掛け目の水準は公表されておらず、設備の種類・年式・稼働状況で個別に決まります。
評価にかかる費用を誰が負担するかは、事前に確認しておくべき点です。東京都の動産・債権担保融資(ABL)制度のように、評価費用の補助が用意されている地域もあります。
扱う会社
当サイトが公式サイトで動産担保融資の取扱いを確認できたノンバンクのうち、オリックスは工作機械・建設機械などの機械設備を明示しています。セゾンファンデックスとAGビジネスサポートは動産担保を商品として掲げており、対象となる設備の範囲は個別に相談する形です。髙島屋クレイキャピタルは全国事業者金融協会の会員一覧で動産担保融資を取扱種目に挙げています。
いずれも、対象になる設備の種類、評価の方法、金利は審査で決まります。当サイトの各社ページでは公表されている条件を確認日付きで整理していますが、機械設備を担保にする場合の具体的な条件は、公式サイトへの問い合わせで確認してください。
リースバック、セール&リースバックとの違い
設備を使った資金調達には、設備を売却して同じ設備をリースで借り戻す方法(セール&リースバック)もあります。こちらは所有権が移り、毎月のリース料を払う形になります。動産担保融資は所有権を手元に残したまま借入をする点が違います。会計上の扱い、コスト、契約終了後の設備の扱いが異なるため、資金の使途と期間に応じて選びます。
この記事に関係する会社
セゾンファンデックス ABL対応
扱う担保: 不動産・売掛債権・在庫・機械/金利 年3.4〜15%/限度額 500万円〜5億円
関東財務局長(12)第00897号|確認日 2026-09-04
セゾンファンデックスの公式サイトで条件を見るAGビジネスサポート ABL対応
扱う担保: 不動産・売掛債権・在庫・機械/金利 年5〜15%/限度額 100万円〜5,000万円
関東財務局長(9)第01262号|確認日 2026-09-04
AGビジネスサポートの公式サイトで条件を見る髙島屋クレイキャピタル ABL対応
扱う担保: 不動産・売掛債権・在庫・機械・その他/金利 年9.6〜15%/限度額 非公表
埼玉県知事(9)第03497号|確認日 2026-09-04
髙島屋クレイキャピタルの公式サイトで条件を見る- 法務省 動産譲渡登記制度の案内(2026-09-04確認)
- 各社公式サイトの商品ページ(2026-09-04確認)